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スタッフの自由研究 =グルテンフリーについて①=

こんにちは、スタッフの牧です。

ちょうどこの週末はテニスのグランドスラム・ウィンブルドンの決勝戦が行われました。LIVEでご覧になっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。対する私はテニスの知識ゼロ、超有名人の名前ぐらいしか知らない程度で、真剣に応援しているファンの方には顔向けできません。

実は先月頃から、偶然にもジョコビッチ選手(以下敬称略)やグルテンフリーにまつわるこの記事を少しずつ書き始めていました。ウィンブルドンが開催されていたことなど露知らず、テレビにジョコビッチが映った時にはビックリしたものです。なかなか更新できずにいたので、まさにこのタイミングに乗じてアップしたいと思います。

さて、今日は最近よく聞く“グルテン”についてほんの少しお話ししたいと思います。

きっかけは、酵素玄米や食育に携わっていらっしゃる方からお話しをちょこっと伺ったことでした。その方ご自身も小麦粉は一切使わず、玄米粉を使ったりと食は徹底されています。外食の場合、残念ながらほとんどが小麦粉だと仰っていたのですが、当時の私は(小麦粉って本当に身体に悪いのかな?確かに最近、グルテンフリーとよく聞く…けど何だか分かんないや)と言う程度で何も知りませんでした。ただずっと疑問に感じていたので、今回は個人的な自由研究としてみたいと思います。

アレルギー体質で召し上がれない方、アレルギーではないけれど健康面や美容面から極力控えている方、患者さんでも何でもよくご存じの方が何名もいらっしゃるので、そんな有識者の方達には釈迦に説法となってしまいますがどうかご勘弁を。

さて、テニスのジョコビッチ選手の話に戻しましょう。

ネット上では彼のプレースタイルに対するナーバスな意見もちらほら見かけましたが、グルテンフリーに関する本を出したり世に広く浸透・普及させた一人であることには変わりないので、やはりこの方の話は外せないでしょう。

結局、彼は小麦…グルテン不耐症なんだそうです。そのことが判明するまでは、試合中に突如として体調が悪化したり長らくスランプに陥っていた折、どうやら不調の原因が小麦であることに辿り着きます。

セリアック病:ムギ(小麦・大麦・ライ麦など)に含まれるタンパク質の一種であるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患である。遺伝性疾患であり、グルテン関連障害の一つ。第二次世界大戦中のヨーロッパでグルテン食との関連が指摘され認識が広まった。
引用元:Wikipedia

皮肉にも実家がピザ屋!?らしく、それまでずっと慣れ親しんできた好物の小麦製品を断ち、グルテンフリーの食生活へと変えていったそうです。どうやら乳製品も不耐症だったとか。そこから腸をはじめ、脳の働き、精神面にも影響を及ぼし、試合中の集中力も高まっていったりと、コンディションが見る見る改善していった様です。

世界ランキングで見ると、グルテンフリー実践前の2010年までは3位どまりで伸び悩んでいた時期がありましたが、グルテンフリー実践後の2011年には1位へと躍進し、そこから快進撃が続いていったそうです。(※彼の場合は強い不耐症をもっていた様なので、これだけ目に見えて改善できたのではないでしょうか)


グルテン由来の成分が脳にあるモルヒネなどの麻薬の受容体でもあるオピオイド受容体に結合する説を今回、この記事を書くにあたって初めて知りました。結合すると、徐々に小麦に依存していってしまうとか…。
(グルテンからは離れますが、以前から米国ではオピオイドクライシスと呼ばれ、オピオイドが深刻な社会問題なんだそうです。最初は処方鎮痛剤が引き金となり依存症になり、最悪はオーバードーズで亡くなる事例も増えているらしい、とどこかで聞いたことがあったので、はじめに“オピオイド”と聞いた瞬間、怖っ!と反応してしまいました。以上は蛇足です。)


また、白く精製されているものより、茶色い未精製のものの方が血糖も乱高下を起こさず、なだらかだと一般的には知られていると思います。お米だと白米より玄米や雑穀米を、お砂糖も白砂糖より茶色いなるべく自然なものを摂りましょう、とよく言われている筈です。もしパンと一口に言っても、今は一般的な小麦粉一択でもなく、全粒粉や米粉由来等々、選択肢が広がっている点では昔より恵まれているのかもしれません。

そもそも、日本では数十年もの間、学校給食でパンが出まくっていたのも事実です。地域や学校にもよりますが私の記憶では、基本パンがメインで途中からご飯も導入された様に覚えています。ただ、そこを遡っていくと戦後の学校給食の話に行き着きます。

・昭和22(1947)年 全国都市の児童対象に学校給食開始。米国から無償で与えられた脱脂粉乳を導入。
・昭和24(1949)年 〇ニセフからの脱脂粉乳の寄贈。
・昭和25(1950)年 米国からの小麦粉の寄贈。都市の小学生児童を対象に完全給食が開始。

米国からの小麦粉の寄贈というのは普通に考えて、まず自国で食べる(良い)分を差し引いて残った様なものでしょうから、言わずもがな、です。戦後の学校給食の影響は当然大きく、パン食をはじめとする食の欧米化が進んでいきます。その後、何十年とかけ私たちは良くも悪くもその結果を考察できたので、原点回帰で和食だったりご飯をもう一度見直すきっかけにもなったのではないでしょうか。


また長くなって来ましたので、今日はここまで。次回の②へ続きます。

クリニックの周りでは少し前からニイニイゼミやクマゼミが鳴き始め、いよいよ夏本番です。どうぞ体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください!

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