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松本有記の健康あれこれ

減塩はどこまで必要?①

健康365という健康雑誌に私の記事が載っていることもあるからか、最近は慢性腎臓病の患者さんがよく来られます。

そして皆さん共通して、とても熱心に『減塩』を律儀に守られています。

ただそれだけではなかなか難しく、時とともに着実に、腎機能を表すクレアチニンは悪化していきます。

残念なことに、他の食事について気を付けることは言われてない人が多く、ひどい場合は菓子パンをよく摂っていたり、マーガリンを常食していたり…「えっ!?」と呆れることがあります。

さらにひどいケースでは、こちらからみて「そこまでしなくていいのでは」と思う場合でも、「カリウムが上がると危険だ」ということで果物や野菜をかなり制限され、「欲しいときは缶詰を食べるように」と言われた人もいるようです。

何事もケースバイケースですが、いつもその方の検査結果データをみながら私は以下のような食事指導をしています。

  1. 甘いものを減らす
  2. 薄味
  3. 動物性たんぱくを摂り過ぎない
  4. 良質な油を摂る
  5. 適量の野菜、果物は可
  6. 全体的に食べ過ぎない など…

当クリニックでは食事指導以外に、漢方とオリジナルサプリメントを摂ってもらいますが、人によってはかなりのデータ(数値)が改善する人もいます。

まだ数値が初期の方は、正常になったりもします。

また進行をゆっくり遅らせることにも成功しています。

 

ここで、いつも私が思うのは『減塩の程度』です。

一体どれくらいがベストなのだろう…?

そもそも私たちは海に誕生し、体内には海水に似た成分があり、塩が必要であることは確実です。

本来、海水には塩化ナトリウム以外にも、マグネシウムや、カルシウム、カリウムなど、他のミネラルも入っていて、塩化ナトリウム単独の作用が強くですぎないようにバランスをとっています。

しかし1997年に廃止されるまでの25年間、塩の専売制が国によって敷かれたため、海水中のミネラルは不純物として除去されました。

それにより、純度99%の塩化ナトリウムが『塩』と呼ばれるものになり、これが、世間の『塩』を悪者にする一因になっているかも、と思っています。

 

私個人としては(実は私自身も腎臓が弱いのですが)あまり薄味のときは「美味しい」と思わないときがあります(ただ時によって違うので一概にはいえないのですが…)

なので、原則薄味でも体がもう少し塩味を欲しがっている時は、体の声を優先して摂っています。ただ外食などをすると味が濃いと思うことがあるので、いつの間にか薄味的にはなっていると思うのですが…。

 

続き(減塩はどこまで必要?②)へ

 


著者紹介

松本有記(まつもと ゆき)
松本 有記
(まつもと ゆき)

松本有記クリニック院長
自身が何十年にわたる体調不良に悩まされ、健康を追及していくなかで、東洋医学と出会い、オリジナルのオーダーメイド漢方薬、サプリメント、メディカルストレッチなど、全て自身が効果を実際に体感し、結果を出すことをモットーに、独自の治療スタイルを確立。生活習慣から姿勢指導、心のもち方まで幅広い角度からの診療を行っている。京都薬科大学卒業、神戸大学医学部卒業、兵庫医科大学病院(皮膚科/内科)、県立尼崎病院東洋医学科(非常勤)、尼崎永仁会病院漢方専門外来、松本有記クリニック院長

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